ECD国際成人力調査(PIAAC) その5

調査結果の概要

ITを活用した問題解決能力

・PIAACにおけるITを活用した問題解決能力とは、情報を獲得・評価し、他者とコミュニケーションをし、実際的なタスクを遂行するために、デジタル技術、コミュニケーションツール及びネットワークを活用する能力である。

(1)習熟度レベルの分布

PIAACでは、ITを活用した問題解決能力の各問題項目の難易度をもとに得点をスケール化し、4段階の習熟レベルに分けている。また、コンピュータ調査を受けていない者について、大きく三つのカテゴリーに分類している。

レベル3:341点以上

レベル2:291~340点

レベル1:241~290点

レベル1未満:240点以下

コンピュータ経験なし

ICTコア不合格

コンピュータ調査拒否

 

・レベル3の成人の割合が最も多いのはスウェーデン(8.8%)であり、次いでフィンランド(8.4%)、日本(8.3%)の順である。

OECD平均は5.8%である。

・レベル2の成人の割合が最も多いのはスウェーデン(35.2%)であり、次いでノルウェー(34.9%)、オランダ(34.3%)、フィンランド(33.2%)、デンマーク(32.3%)、オーストラリア(31.8%)、カナダ(29.4%)、ドイツ(29.2%)、イギリス(29.1%)、ベルギー(28.7%)、オーストリア(28.1%)、韓国(26.8%)、チェコ(26.5%)と続き、日本(26.3%)は14番目である。OECD平均は28.2%である。

・レベル1の成人の割合が最も少ないのはポーランド(19.0%)、次いで日本(19.7%)の順である。ОECD平均は29.4%である。

・レベル1未満の成人割合が最も少ないのは日本(7.6%)である。OECD平均は12.3%である。

・コンピュータ経験がないと回答した成人の割合は、OECD平均では9.3%である。日本は10.2%であり、OECD平均より高い。

・ICTコア不合格の成人の割合は、OECD平均では4.9%である。日本は10.7%であり、参加国中最も高い。

・自主的にコンピュータ調査を拒否した成人の割合は、OECD平均では10.2%である。最も多いのはポーランド(23.8%)で、次いでアイルランド(17.4%)、日本(15.9%)の順である。

 

 

 

国立教育政策研究所が作成した資料をもとにシーエーティ学院が作成

https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-piaac-pamph.html