OECD国際成人力調査(PIAAC) その7

 就業者のスキル使用と学歴ミスマッチ、スキル・ミスマッチ

(1) 就業者のスキル使用

 日本の就業者は、職場における読解力と筆記力の使用頻度がOECD平均と比べて高い一方、数的思考力、ICTスキル、問題解決能力の使用頻度はOECD平均と比べて低い。

(2) 学歴ミスマッチとスキル・ミスマッチ

 日本の就業者は、自分の最終学歴と比べて仕事に応募するのに必要な学歴の方が低い「オーバー・クオリフィケーション」とされる割合が31%で、最も高い国の一つである一方、その反対の「アンダー・クオリフィケーション」とされる割合は8%で、低い国の一つである。

 日本の就業者は、自分のスキルと比べて仕事で必要なスキルの方が低い「オーバー・スキル」とされる割合が読解力で10%、数的思考力で8%であり、OECD平均に近い。またその反対の「アンダー・スキル」の割合は読解力で3%、数的思考力で4%であり、やはりOECD平均に近い。

 日本では、オーバー・クオリフィケーションの就業者は、同程度の学歴とスキル習熟度をもつ、仕事と学歴がマッチした就業者に比べ、賃金が15%低い。

 

 

国立教育政策研究所が作成した資料をもとにシーエーティ学院が作成

https://www.nier.go.jp/04_kenkyu_annai/div03-shogai-piaac-pamph.html