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OECD 生徒の学習到達度調査2018年調査(PISA2018)その2 <日本の結果> 【三分野の総合的な結果分析】 ◆数学的リテラシー及び科学的リテラシーは、引き続き世界トップレベル。調査開始以降の長期トレンドとしても、安定的に世界トップレベルを維持しているとOECDが分析。 ◆読解力は、OECD平均より高得点のグループに位置するが、前回より平均得点・順位が統計的に 有意に低下。 長期トレンドとしては、統計的に有意な変化が見られない「平坦」タイプとOECDが分析。 【読解力の結果】 ◆読解力の問題で、日本の生徒の正答率が比較的低かった問題には、テキストから情報を探し出す問題や、テキストの質と信ぴょう性を評価する問題などがあった。 ◆読解力の自由記述形式の問題において、自分の考えを他者に伝わるように根拠を示して説明することに、引き続き、課題がある。 ◆生徒質問調査から、日本の生徒は「読書は、大好きな趣味の一つだ」と答える生徒の割合が OECD平均より高いなど、読書を肯定的にとらえる傾向がある。また、こうした生徒ほど読解力の得点が高い傾向にある。 【質問調査】 ◆社会経済文化的背景の水準が低い生徒群ほど、習熟度レベルの低い生徒の割合が多い傾向は、他のOECD加盟国と同様に見られた。 ◆生徒のICTの活用状況については、日本は、学校の授業での利用時間が短い。また、学校外では 多様な用途で利用しているものの、チャットやゲームに偏っている傾向がある。 【読解力の定義】 自らの目標を達成し、自らの知識と可能性を発達させ、社会に参加するために、テキストを理解し、利用し、評価し、熟考し、これに取り組むこと。 ◆測定する能力 ・①情報を探し出す -テキスト中の情報にアクセスし、取り出す -関連するテキストを探索し、選び出す ・②理解する -字句の意味を理解する -統合し、推論を創出する
・③評価し、熟考する -質と信ぴょう性を評価する -内容と形式について熟考する -矛盾を見つけて対処する 【読解力の調査結果分析】 ○読解力を測定する3つの能力について、それらの平均得点が比較可能な2000年、2009年及び2018年(読解力が中心分野の回)の調査結果を踏まえると、 ・「②理解する」能力については、その平均得点が安定的に高い。 ・「①情報を探し出す」能力については、2009年調査結果と比較すると、その平均得点が低下。特に、習熟度レベル5以上の高得点層の割合がOECD平均と同程度まで少なくなっている。 ・「③評価し、熟考する」能力については、2009年調査結果と比較すると、平均得点が低下。 特に、2018 年調査から、「質と信ぴょう性を評価する」「矛盾を見つけて対処する」が定義に追加され、これらを問う問題の正答率が低かった。 ○また、各問題の解答状況を分析したところ、自由記述形式の問題において、自分の考えを根拠を示して説明することに、引き続き課題がある。 誤答には、自分の考えを他者に伝わるように記述できず、問題文からの語句の引用のみで説明が不十分な解答となるなどの傾向が見られる。 出典:「学校基本調査」(文部科学省) をもとにシーエーティ学院作成 |